幻想ミステリ博物館 館長BLOG 読書編

HP「幻想ミステリ博物館」の「館長日記」のうち、読書に関する話題を特化して、BLOGに移行しました。

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連城作品新刊ラッシュの後

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 新刊が二冊(文庫もあるけど)も出たが、その後、反響が少ないような気がする。ハードカバーの単行本は最近高価なので敬遠されたかなあ?
 『女王』のほうは連城作品の読者なら、読んだことのない異様な物語に絶対狂喜乱舞するだろうと思っていたが、そうでもないのだろうか。
 『処刑』は確かに、連載時にも感じた冗長さが、時として頁を捲る手を停めさせるかもしれないが、何せ闘病しながらの遺作だし、むしろ完成に至ったことを喜ぶべきだろう。
 残りの三作もそれぞれ私は面白いと思うけど、強いて本にするべき順番をつければ、1.<猟奇ミステリー>『わずか一しずくの血』、2.<官能ミステリー>『虹のような黒』、そして、うーん…<疑似純文学>『悲体』は…うーん(笑)。
 いえいえ、ブック・フォームになることが後世に残すために意義のあることですよ、はい。出来れば全部本にして、お願い実日双葉集英社様。
 ツイッターのほうでは、連城作品のベストを選ぶという奇特なアンケートを募っていられるようで、大変ありがたい。私は囀らない主義なので参加は出来ないが、もっとこういうアクションを起こす方が増えてもいいんじゃないかと思う。
今月21日まで投票を受け付けているようなので、長年のファンもそうでない方も是非参加されてはいかがでしょうか。
  1. 2014/11/20(木) 10:24:25|
  2. 幻ミス
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連城新刊刊行予定日補足

 長編『処刑までの十章』光文社、単行本、今月8日。
 長編『女王』講談社、単行本、今月29日。
 短編選集『連城三紀彦ミステリー・レジェンド』講談社文庫、来月14日。
 とのことです。
  1. 2014/10/04(土) 16:21:44|
  2. 未分類
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連城氏未刊行長編が遂に刊行化(か?)

 来月は連城三紀彦氏の一周忌ですが、それにあわせたかのように、未刊行長編がなんと二作も刊行されるそうです。嬉しさ半分、切なさ半分ですね。
 最後の連載作品となった『処刑までの十章』が光文社から8日前後、未完長編中最大のヴォリューム(連載時で原稿用紙千四百枚分!)を誇る一大奇想小説『女王』が講談社から命日の22日前後に刊行されるそうです。
 文春のオール讀物掲載の短編を集めた『小さな異邦人』に引き続き、没後刊行が続いていますが、今までも口を酸っぱくして訴えて来たように、まだ三作長編が残っていますし、短編も長目のものが一冊分、掌編もほぼ一冊分残されています。なんとかしてください、各出版社様。本の形にならないことには散逸してしまうのです。
 そして、再来月には講談社から、連城ファンを自認する、綾辻行人・米澤穂信・伊坂幸太郎・小野不由美氏の選定で、『ミステリーレジェンド』が上梓されるそうです。これはミステリー色の強い短編の選集でしょうか。
 タイトルに(か?)等と付けたのは、本当に刊行されるまで信じられないという、連城ファンのここ十数年の不幸な状況のせいですが、これを節目とせず、もっと書籍化・復刊を期待したいものです。
  1. 2014/09/13(土) 15:12:17|
  2. 幻ミス
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年間ベスト国内編1位『かがやく月の宮』

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 今年もあまりたくさん読めなかったです。というか、読みたくなくなった、というのが正直なところ。敬愛する作家がここ数年で亡くなってしまい、キャリアが長くて本来の分野で活躍されているのは、皆川博子先生ひとりです。
 その皆川先生の本が、再刊を含め、9冊も出たというのは驚きです。文庫化を入れるともっとたくさん。凄いです。毎年「このミス」や「本ミス」のアンケートで気弱なことを仰っていますが、どうしてどうして、お元気そのもの。来年も出版芸術社のコレクション続巻が出る予定です。

 さて、今年のベスト3をば。

 国内編は次の通り。

1位『かがやく月の宮』宇月原晴明、新潮社
2位『影を買う店』皆川博子、河出書房新社
3位『黒富士』柄澤齊、新潮社

 皆川先生の短編集は、今まで井上雅彦氏の「異形コレクション」をはじめとする各社のアンソロジーに書き下ろされてきたものを中心に、短い近作をまとめたもので、タイポグラフィを大胆に組み込んだ掌編など、単行本化できるのか?と危ぶんでいた作品が奇跡的に収録されていて、感涙しきりです。
 本業が木版画家の柄澤氏の久しぶりの長編は、世界遺産に登録されたばかりのアレを呪詛するが如き怪作。陳腐な物言いですが、やはり絵描きの小説ですね。
 そして宇月原氏のこれまた久々の長編ですが、ジブリの新作とネタかぶり???? いえいえ、こちらも2011年6月刊行の新潮文庫のアンソロジー『Fantasy Seller』に「赫夜島(かぐやしま)」を寄せた頃から、構想を温めてきた作品と思われます。
 古典の『竹取物語』の本文を書き換えながら、驚くべき奇想を盛り込む、宇月原氏のお得意のパスティーシュ作品ですが、結果的にジブリとは真逆の方向の傑作になっています。かぐや姫も竹取翁も胡散臭いこと夥しい上に、平安初期の東アジア情勢を睨んだ欲張りな作品。昨今の本邦を取り巻く国際情勢を彷彿とさせるアクチュアリティも備えています。
 宇月原氏は前作『安徳天皇漂海記』もその前の戦国三部作の時もそうでしたが、紛う方なき本邦の歴史を語っているのにアジア・ヨーロッパを視座に含め、海外幻想文学の美味な部分をこっそりと取り入れた、現代にしか許されない幻想文学を目指しているようです。
 今年は皆川先生の新刊以外は正直読みたい本が少なくて、ベスト企画もムリかも…と思っていましたが、いずれも劣らぬ三作が年末近くになって立て続けに出まして、何よりです。

 池上永一氏の『黙示録』や皆川先生の『海賊女王』といった大作を読み残して晦日になってしまったことが、心残りです。
  1. 2013/12/30(月) 09:50:17|
  2. 国内ミステリ
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連城三紀彦氏逝去

 私にとってまさに同時代の作家として一番大きな存在だった連城三紀彦氏。氏は10月19日に、長年お住まいだった名古屋の病院でお亡くなりになられました。思えば、このブログを久々に更新した日です。ささやかなエールもついに氏に届かなかったのだと、悔しい思いでこの文章を綴っています。
 何を読んで追悼しようかとか、そんな余裕はありません。無念、悲しい、それだけです。いつも「中身のないホームページだ」と卑下しておりましたが、代表作のあらすじさえ記されていないこのページなど、連城氏の魅力を全く伝えることのできなかった愚かさに、血の涙を流しています。
  1. 2013/10/22(火) 17:53:13|
  2. 幻ミス
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