幻想ミステリ博物館 館長BLOG 読書編

HP「幻想ミステリ博物館」の「館長日記」のうち、読書に関する話題を特化して、BLOGに移行しました。

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「マローン弁護士の事件簿2」はどうなった?

 小泉喜美子つながりで、今度はクレイグ・ライスを積み上げている。長編20冊(『Gストリング殺人事件』等の別名義も含む)に短編集1冊。長編の未訳は本人名義が2冊に、別名義が4冊らしい。小泉女史は長編4作を改訳しているが、おそらく90年代も存命であったら、その後翻訳されたものも彼女が…と想像できる。ライスは本当に彼女の翻訳が合っているだけに、惜しいことだ。
 ここでふと気になったのは、創元推理文庫の『マローン殺し』に副題として「マローン弁護士の事件簿1」となっている点。そう言や、続編が出るとの触れ込みだったね。あれから十数年、その後は出ていない。
 ライスには没後出版された短編集がもう一つあるが、これはスチュアート・パーマーとの合作で、パーマーのシリーズ探偵ミス・ウィザーズとマローンが登場する異色作。マローン・シリーズには単行本化されていない短編が20作近くあって、おそらくそこからいいものを選別して出す予定だったようだ。
 でも、雑誌掲載のみの短編を集めるのは、原文テキストの入手に難があるだろうし、どうやらライスの場合、長編でさえ権利関係が錯綜していたようだ。生前のライスは著作権や出版契約に無頓着で、没後出版したくても権利書とかが残っていなくて、そのせいでマスマーケットから本が消えてしまったと言うから。それでもマローンものの長編に限り(及び代表作の『スイート・ホーム殺人事件』)、本国では地道に復刻されている。
 しかし創元がせっかく頑張ってマローンものの短編集を日本オリジナルで編もうとしたようたが、結局頓挫してしまったのだろう。ライスの邦訳に関しては、翻訳権は除外されているのか、そういうクレジットを見かけないが、正式に翻訳しようとするのなら、ベルヌ条約(+戦時加算)があるので、没後60年の2017年がめどなのだろうか。
 2017年が来れば、果たしてライスの短編集が忘却の闇より蘇って、翻訳が出版されたらいいなあ。そう願うばかりである。もっとも今では創元のライス作品は全滅状態。早川は、最近トールサイズの文庫で出した『スイート・ホーム』の改訳と、ポケミスの売れ残り…があるけどね。

3.9追記 マローン・シリーズの短編集は全部で四冊あることが判明した。
The Name Is Malone(1958)
People Vs. Withers and Malone(1963)スチュアート・パーマーとの共著
Once Upon a Train(1981)スチュアート・パーマーとの共著
Murder, Mystery & Malone(2002)
 なんだ、あるんじゃないか。だったら早く版権取って訳してくれよ。あと贋作マローン長編もあるようだ。
The Pickled Poodle(1960)by Larry M. Harris
 別の作者がキャラクターを借りて続編を書いた、というと、ジョン・ガードナーの一連のジェイムズ・ボンド作品や、トマス・チャスティンのペリイ・メイスン、ロバート・ゴールズボロのネロ・ウルフみたいですな。
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  1. 2011/02/18(金) 11:13:08|
  2. 幻ミス
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