幻想ミステリ博物館 館長BLOG 読書編

HP「幻想ミステリ博物館」の「館長日記」のうち、読書に関する話題を特化して、BLOGに移行しました。

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時代小説嫌いの弁

 時代小説嫌いを自称している。昨今、お手軽文庫書き下ろし系時代小説が、いわば年寄向けラノベかハーレクイン的な売れ方をしているので、なおさら依怙地に言いたくもなる。私のイヤミなどどこ吹く風で、本屋の棚には書き下ろしの時代文庫が山積み。次々とそれ専門のレーベルまで創出される始末。あまり販売成績の芳しからぬ作家たちも、こぞってこの書き下ろし時代文庫に雪崩れ込んでいる。残念なことだ。
 時代小説を嫌いな人の言い草はだいたい、「実際の歴史と違う点が多いから」という時代考証を言質にしたものが多いはずだ。単純に「マゲもの」が好かん、歴史は頭が痛い、という人もいるだろう。しかし、ある一定の年齢層から上には、単純な価値観と、判り易い勧善懲悪が愛されるのは、まことにもっともな事だと思う。こういう言葉を世代批判に使いたくないが、「ゆとり世代」が席巻しつつある世間の内実に、「団塊世代」が反感を抱くのは仕方がない。
 しかし、私の場合、そこまでの歳ではないし、どちらかと言えば、時代物嫌いは個人的な理由である。遠からず近からずの身内に、チャンバラ小説の文豪がいたからだ。その文豪は、生前はテレビなどにも出て、占い師紛いのことをやって人気があったそうだし、没後は選集も出て、その後も代表作は途切れず版を重ねている。だから一族郎党こぞってこの文豪のチャンバラものを読め、と少年期の私に無言の圧力をかけたのだ。それで素直に読んでりゃ、まあその面白さにも開眼したのだろうが、私はホームズ・ルパン・少年団と、早川と創元と、角川の「黒背」で育ったミステリ者なので、まったく受けつけなかった。
 そんなこんなで、時代小説とは仲違いをしたままの四十年である。若干、時代小説を読むことを覚えたら楽しかろうと指をくわえる時もないではないが、これ以上読む本を増やしてどうする?、という反問が心をよぎる。まあ、死ぬまでご縁はなそうだ。
 時代もの嫌い、と言っときながら、ブログの下で中国の時代ものである狄判事シリーズを誉めているが、私も有名な捕物帳や歴史の中の探偵シリーズは抵抗なく読める、謎解きの骨格をちゃんと備えていればOKなのだ。ただの人情話はお断り。
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  1. 2011/02/15(火) 11:48:46|
  2. 雑文
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